債券とは、国や企業が不特定多数の人からお金を借りるときに発行する借用証書のことです。よって、債券投資とはその借用証書を購入するということになります。
債券と言いましても、大きく分けると国や地方公共団体が発行する「国債」や「地方債」と、企業が発行する「社債」があります。債券を購入することで、年に1回もしくは2回ほどの利息が利益となります。
ここで、「債券」と「株券」の違いについてよく質問を受けるのですが、「債券」は発行者の借用証書を購入することになるので、発行者は会社が倒産したときに優先的に支払う必要があります。株式に比べると比較的リスクが低い投資商品と言われています。しかし、元本が保証されている物ではなく、デフォルト(借金の返済が不能になったこと)と呼ばれる債務不履行に陥る場合もありますので、その発行者がどのようなものなのか確認しなければなりません。「株券」は企業に出資して「株」を受け取る形になりますので、会社が倒産したときに会社が返済しなければいけないお金「清算金」が後回しにされることが多いです。
債券で皆さんがよく知っている物は「国債」があるでしょう。国債は今、様々な問題になっていますね。もともと国債とは、国が運営資金をまかなうために発行した借金になります。よって、国債を購入した方は、国に対してお金を貸しているということになります。その国債を政府が返済しないといけない金額が2017年現在で約865兆円あると言われています。その借金を本当に返せるかがニュースなどでとびかっています。国債はその借金の一部になりますが(正確に伝えると地方債も865兆円に含まれます)、それだけ流通量があるということになります。債券は基本的に株みたいな流通量がなく、相対取引(あいたいとりひき)が多いです。この相対取引とは、市場を介せず売買を当事者同士で行うことです。
債券投資は比較的、株式投資よりリスクが低いと言われていますが、債券の価格はほとんど株価と同じように変動することが多く、債券はインフレに弱い性質があります。そして債券の種類も、多岐にわたりますので、すべてを理解するためには相当の知識が必要となります。その他の必要な知識としては経済の知識はもちろん、国債や地方債に対して投資する場合は、国の政治的な知識と見解、そして社債に対して投資する場合は、財務諸表と呼ばれる企業の財務的な知識も必要になります。