前回、お伝えしたように短期投資にはデイトレードとスイングトレードという2つの売買のやり方があります。そして、この2つは売買を考える期間が違うということがポイントでした。しかし、短期投資はそれ以外に売買を行うための手法があります。それは、「空売り」と呼ばれる手法です。
空売りとは、証券会社から株を借りてはじめに売却し、その後株価が下落したときに買い戻すことで利益をとっていく手法になります。簡単に伝えると、株価が下落する程、利益がでるということです。空売りは理解することが難しい手法になり、よく「なぜ株価が下がったら、利益がでるのですか?」と尋ねられることが多いのです。
例えば、空売りは先に「150円で株価を売りますよ。」という予約を入れます。そして、その後実際に株価が下がったら、「100円でその株を買います。」と伝えるのです。よって、やっていることは「低いときに株を買って、高い時に株価を売る」という、あくまで通常の株式取引をやっています。ただ、違う点は先に「売る」という予約をいれているというところです。このように実際に株を保有しなくて行う取引を、「信用取引」といいます。
空売りをおこなうことにより、株価が下落している場合でも利益を得ることができます。よって、短期投資は株価が上昇しても、下落しても利益を得ることができます。そしてこの空売りと普通の買い(現物買い)の両方を行う手法は、短期投資の時に効果的に力を発揮します。
その理由は、短期で株価の動きを考えると、投資家に人気な銘柄は株価が上昇し、不人気な銘柄は株価が下落していきます。なので、短期的に株価は企業の経営状況に関係なく、株価が乱高下しますので、一気に株価が下落することもあります。よって、この空売りと現物買いを織り交ぜていくことで多額の利益を狙っていくことが可能になり、普段は上昇しか株は利益がとれないところをカバーしてくれます。よって、不景気の時などでも空売りを駆使することにより、利益を得る可能性を高めることができるのです。