『インセンティブ』は、日本語で誘因と表します。
経済学でいう『インセンティブ』とは、1つの選択を行うことがその人にとって利点があるような便益の増加や費用の減少のことを言います。
例えば、ガソリン価格が上昇した場合、私達は車をできるだけ使わないように公共交通機関を使ったり、できるだけ燃費の良い車を買おうとしたりするでしょう。
なぜでしょうか?
ガソリン価格が上昇した後、上昇する前と同じ車で、同じくらいガソリンを使うと、家計負担が増加しますよね?
そのため、その負担を抑えようという『インセンティブ』に反応し、上記のような行動につながるわけです。
この『インセンティブ』に影響を与える要因は数多くありますが、最も影響力の強いものは「価格」です。
やっぱり「価格」は皆さん気になりますよね?
この『インセンティブ』。
私達投資家にとって、大変重要なものになります。
それは、人の『選択行動』を理解するためには、この『インセンティブ』を明確にする必要があるからです。
つまり、『インセンティブ』を理解することができれば、人の『選択行動』を予測することができるということです。
この考え方は大変重要です。
私達投資家は、『相場観』を養う、つまりお金の「流れ」を読み、その流れに乗ることで利益を得ることができるんでしたよね?
そのお金の「流れ」は、人の心理を反映した『選択行動』によって決まります。
そして、その『選択行動』を予測するには『インセンティブ』を理解する必要があるということです。