3つ目の必要な知識は「経営の知識」です。
株式投資というものは、企業に投資するということになります。それでは、その投資先の企業の株価が上昇するだろうと予測するためには何が必要になるのでしょうか?何か商品が爆発的に売れているというニュースをいち早くつかむことでしょうか?
もし、そのような情報で投資をすると、すでに遅い場合がほとんどです。
それでは、何が必要なのか?それは、企業の「財務諸表」を読み取っていくことです。
財務諸表とは、詳しくは今後改めてお伝えしていきますが、企業のお金の流れや、企業が儲かっているかなどを明らかにするための報告書です。よく決算書とも言われています。この企業からの報告書を読み取っていくことで、現在この企業は借金がどのくらいあるのか?逆に貯蓄はどのくらいのか?資金繰りはうまくいっているのか?などがわかり、将来成長していくのかなどを予測していきます。
その他にも、会社のビジネスモデルについて調べ、どのように会社は利益をだしているのか?など、その投資先の会社について詳しく調べなければ行けません。株式投資を行うのは、よく結婚相手を探すことに似ていると言われます。そのくらい細かく、投資先の中身を調べていくことが重要になってくるということです。
そして、投資先を調べていくときに、本当にこの会社の全ての株を持ったオーナーになったつもりで見ていくといいでしょう。そうすれば、この会社が赤字になれば株価も下がりますので、真剣に経営をどうすればいのか考えていきます。このように、投資を真剣に考えていくと、経営の知識も次第に身に付いていきます。株式投資を始めるということは経営者になると置き換えてもいいでしょう。そのくらい経営者としての知識も必要になるということです。
4つ目の知識は「心理学」です。詳しく伝えると、行動ファイナンスの知識です。さて、なぜ投資に心理学が必要なのでしょうか?
それは、投資をおこなっているのは人間だからです。経済が動いているのも、人が物を作って売ったり、消費したりしているからです。ということは、人の心理を理解することにより、投資に対して活用できる部分が多いです。特に行動心理学は投資家になるためには必要な分野だと思います。行動心理学は人々の行動に対して、一つ一つの意味や心の動きを読み取っていくことです。それを経済学的な面から心理学をアプローチしたものを「行動ファイナンス」といいます。
株式市場に置き換えると、投資をしている人たちがどのように考え、そしてその心理がどのように影響して、株価の動きとして現れているのかを読み取っていきます。そのことにより、投資を少しでも心理的な面から理解して、そして自分自身の投資哲学を確立してほしいと思います。投資の状況でありがちな局面で、多くの人が同じような心理的過ちを犯しているということを理解して、自分自身の投資に生かしていただきたいです。